アームストロングは初めて「ツール・ド・フランス」を制した1999年から疑惑を持たれては否定していた。USADAは6月、膨大な関係者の証言などを元にエリスロポエチン(EPO)など禁止薬物の使用や血液ドーピングを告発した。
これに対し、昨年引退してトライアスロン選手として活動するアームストロングは23日に「もう十分」と異議を申し立てないことを表明。AP通信によると、世界反ドーピング機関(WADA)のフェイ委員長は「反論をやめたというとは、告発を認めたということ」との見解を示した。
アームストロングは輝かしい実績に加え、がんの撲滅運動にも尽力。自転車競技の枠を超えたアスリートとして敬意を集めてきただけに、今回の処分が与えた衝撃は大きい。
近年の「ツール・ド・フランス」は薬物問題にまみれている。2006年の覇者フロイド・ランディス(米国)はドーピング違反でタイトルを剥奪され、自らの不正を認めただけでなく、アームストロングの薬物使用も告発した。07、09、10年に総合優勝したアルベルト・コンタドール(スペイン)も10年の優勝後に違反が発覚し、同年の記録を抹消された。
先日ネットで見つけたこのニュース、はっきりってかなりの衝撃を受けました。
この判決によりランスは1999年から2005年まで前人未到のツール7連覇を達成したランス・アームストロング(米)がドーピングにより7連覇の剥奪および自転車競技からの永久追放となりましたが、本当にランスはドーピングをしていたのでしょうか?
本人が否定しなかったからという理由は理解できるとしても、近年ツールとドーピングというのは切っても切れない関係になっているので、運営もチームもドーピングにはかなり厳しく目を光らせているはずです。そこをかいくぐってドーピングしていたことってありえるのでしょうか?
ランスは1996年に精巣腫瘍にかかり、そこから奇跡のカムバックを果たしたことは自転車競技に興味のある方はご存知のことと思います。また、この告発についても以前より「魔女狩り」だと批判し、告発を取り下げるよう連邦裁判所に申し立てを行っていたが棄却され、23日に「不公平」だとして法廷闘争に応じないことを表明していました。
その結果が今回の剥奪につながったのですが、ここでランスの言う「不公平だ」というのは、USADAは、このドーピングを「チームとともに組織的にやった」と言っておきながらランスのみを狙った告発であり、物的証拠もなく誰かの告発のみが証拠となっているということです。
ただ、じゃあ7年もそれを見つけられなかった運営も無能だし、なぜその時にちゃんと対応しなかったのかなどたくさんの疑問が残るのは事実ですね。現役時代からこういう告発はいくつもあって、その都度無罪を主張しそれが通ってきたのに、最終的には有罪になるってことは今までの検査はなんだったの?と思います。
今回の件、そう簡単に終わるとは思えないのですがそれでも来年100回の記念大会を迎えるツールドフランスに暗い影を落としたことは確かですね。