『やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ』
これは私が最初に勤めた会社の専務が、社内の研修などでよく言っていた言葉でした。後で知ったのですがこれは太平洋戦争時の連合艦隊司令官、山本五十六の言葉でした。
20代の私にはこの言葉“ふーん”くらいにしか感じませんでしたが、この年になるとこの言葉の意味というか重みがずっしりと伝わってきます。
思い返せばその専務はまさにこの言葉を実践されていた方で、誰よりも先に現場に出て作業をし、厳しい言葉よりも人をやる気にさせる言葉を多くかけていただきました。
特にほめるという事に関しては、確かに色々とほめてもらった記憶があります。社会人になって褒められるという事があまりない中で、ちゃんとほめてもらえるというのはたいへん有難かったと今になって思います。どちらかというと怒られるほうが多い中でほめてもらえるという事の有難味を今になって痛感します。
後で調べたらこの言葉続きがあって、
『話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず』
『やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず』
どれも大変重みのある言葉ですね。
連合艦隊司令官ですから人を育てないといけないという立場にあったというか、人を育ててその人が死なないようにという思いもあったのではないかと勝手に思っています。
そしてついでではないですが
戦艦霧島のガンルーム(第一士官次室: いわゆるガン・ルーム。海軍兵学校・機関学校などの出身者で、若い中尉・少尉と候補生の入る室)に掲載されていたといわれる文です。
これも日ごろの仕事にとても生きる言葉ですね。
こういう言葉を意識して日ごろの仕事に生かしたいと改めて思います。