卒業ライブにちなんで、思いつきで始めたこの企画。いよいよ今回で最後にします。
最後は卒業というかアニの好きな曲を紹介します
遊佐未森 アルバム ハルモニオデオン 1曲目「暮れてゆく空は」
これも直接卒業とは関係ありません、別れとも関係ありません。ただ、どうしても紹介したかったのです。
これはアニの「心のベストテン第1位」の曲です。もうかれこれ20年近く不動の1位です。
未森さんの声とメロディ、そして歌詞全てにおいて言うことありません。この曲を聴くと大学浪人で京都にいたときのことを思い出します。親元を離れ初めて一人暮らしをし、TVもなく4畳半の部屋でCDラジカセで夕方になると決まって空を眺めながらこの曲を聞いてました。
石を投げたくなって
川原に降りたら
君が橋の上を
自転車で過ぎてゆく
から始まる歌詞。今でも鴨川にかかる橋の光景が目に浮かびます。この歌はあの時の自分とシンクロさせてくれる曲です、1人見知らぬ土地でただがむしゃらに勉強していた日々を思い出します。
そしてサビの
暮れてゆく空は
戻らない季節のようで
淋しいけれど
いつもきれい
そう、暮れてゆく空は なんだか淋しいですが いつもきれいです それは毎日毎日続きます。毎日毎日暮れてゆく空を見ながら 今日も夜が来る、夕暮れはほんと淋しい気持ちになるけれど、でも夕暮れはきれいだな、と思うんです。
この逆説的な「淋しい」「きれい」が成り立っていること、そしてこんな当たり前のことを気づかせてくれることにただ感動しました。そしてアニの心から離れません。
最後の歌詞は
暮れてゆく空は
手離した言葉のようで
淋しいけれど
いつもきれい
とてもきれい
いつか手離してしまった言葉、それは淋しいけれどいつもきれいで、そしてとてもきれいだ。この気持ちにただただ思いはせるのです。
どうも私は淋しさという言葉に弱いようです。ちなみにベストテン第2位が中島みゆきさんのアルバム 中島みゆき 9曲目「ローリング」で
これも歌詞の
Rollin' Age 淋しさを
Rollin' Age 他人に言うな
軽く軽く傷ついていけ
Rollin' Age 笑いながら
Rollin' Age 荒野にいる
僕は僕は荒野にいる
この部分に強く惹かれるからです。淋しいなんて誰かに言うもんじゃない、一人で立ち向かうんだといつの日からか思ってるんだと思います。もしかしたらそれは親元を離れ1人暮らしを始めた自分のごまかしだったのかもしれません、1人になった自由とはこういうものだと思っていた気持ちだったのかもしれません。
でも、淋しいなんて誰かに言うことじゃないよ人間最後は1人なんだよ。ただ、暮れてゆく空は淋しいけれどいつもきれいじゃない、できるなら最後はそう思いたいよね、と心のどこかに思ってるような気がします。
卒業とはかなり話がずれてますが、2人の卒業も悲しい・淋しい でもステージに立つ2人の姿はとってもきれいだった、とっても素敵でした。その姿を涙を流しながら拍手しながら思いました。